ベター・コール・ソウルから気の利いた表現を学ぼう①
とにかく英語は楽しみながら!今日からしばらくはブレイキングバッドのスピンオフ作品「ベター・コール・ソウル」から。とは言ってもこのドラマ、スピンオフとは呼べないくらいの面白さなんです。登場人物にイケメンも美女もいませんが、製作総指揮ヴィンス・ギリガンの脚本力と主人公ボブ・オデンカークの実力でオリジナリティ、ストーリー性に富んだハイクオリティーな作品となっています。でもブレイキングバッドの要素は意外にないんですね。そもそも主人公ジミーがウォルトやジェシーに出会う前の前日譚という設定ですが、やっぱりブレイキングバッドを見てからこちらを見ると馴染みのあるキャラの登場に懐かしを覚えたり、ファンの心をくすぐるシーンが時折登場して、より作品を身近に感じながら鑑賞できるのではないでしょうか。作品は違えどヴィンス・ギリガン特有のカメラワークでブレイキングバッドを思い起こさせる雰囲気はたっぷりあります。それではシーズン1エピソード1からの表現をご紹介。
今日の使える表現
①Stop trying to pawn that shit off on him.
兄を利用するな
②Sometime in our work, you can get so caught up in the idea of winning.
我々の仕事だと、つい勝つことばかりにとらわれてしまう。
③I'm going under.
行き詰まってる。
④I might as well sell plasma.
血を売った方がマシだ。
⑤This is what has you worked up?
それで興奮してるのか。
⑥That's correct, minus the sarcusm.
言ってることは正しいが、皮肉っぽいな。
①このpawn 人、物 off on 人の表現、日常表現でとてもよく出てきます。もともとpawnはpawn shopでもおなじみの質屋に入れる、という意味ですが、こちらの表現は意外と日本の辞書には載っていません。よく使われるのに!ここでは「人に何かを押し付ける」、という意味で使われます。ここでの「shit」は「面倒なもの」の意味ですね。直訳をすれば、「面倒なものを彼に押し付けるのはもうやめろ」となります。他にはYou just pawn your son off on me. 「私にあなたの子供の面倒を押し付けないで!」状況としては、子持ちの男性と付き合ってる独身女性のセリフですね。
②get caught up in/with 名詞/動名詞。ドラマやフェイスブックのコメントなど本当によく見る表現です。
特にネガティブな時に使われ「つい夢中になる」「とらわれすぎる」という意味です。「巻き込まれる」という意味では I just got caught up in the middle of a police chase.のように使われます。
catchの過去形なので、何かに捕まって身動きのできない感じはわかりますよね。
③そのままですね。go under 下に行く、が転じて「落ちぶれる」「行き詰まる」の意味。
④might as well 動詞。「〜した方がマシ」の意味。これは学校でも習いましたね。
⑤work up は色々な意味がありますが、「work」=人に何らかの効果をもたらす、という意味を知っていると理解しやすいですね。ここでは「興奮させる」「やきもきさせる」の意味。また、この「this is what has you+形容詞、過去分詞」の表現も辞書にないですね。「〜の理由で今〜の状態にある」と言いたい時に使える表現です。例;This is what has me sad/surprised. そのせいで悲しい/驚いている。
⑥英語らしい表現ですが、日本人でも簡単に真似できる表現です。引き算したいものをminusの後につけるだけですね。これはかなり口語表現なのでwritten English向きではありません。
それでは次回!今日からついに「Orange is the new black」シーズン4が始まりますよ!